北の大地に育まれ悠久の時を重ねてきた北海道の歴史において、縄文文化以降、擦文文化までの土器を使う生活からアイヌ文化の鉄鍋の生活に変わる移行期については不明な点が多く、「ミッシング・リンク」(失われた・鎖の環)とも呼ばれる空白の時代でした。
文字よりも、その場で発する一言ひとことの言葉の力を大切にしていたアイヌ民族の歴史は、大地に刻まれた営み、モノが語る考古学の発掘調査により、私たちが思っていた以上に長く、深い伝統文化を受け継いできた先住民族であることが厚真町の発掘調査成果からわかり始めています。